時計の科学 人と時間の5000年の歴史 (ブルーバックス)

詳細

• タイトル: 時計の科学 人と時間の5000年の歴史 (ブルーバックス) de 織田 一朗
• ISBN: 4065020417
• ファイル名: 時計の科学-人と時間の5000年の歴史-ブルーバックス.pdf
• 発売日: 2017/12/14
• ページ数: 313 ページ
• 出版社: 織田 一朗

織田一朗著『時計の科学』歴史的な時計のエピソードに興味を持った。１ローマ時代には、裁判の場で水時計が使われた。検事、弁護人の持ち時間を平等にするためでしたが、悪徳弁護人に買収された役人が時計係になった場合、瓶の中に泥を入れ、意図的水の流れを遅くした。２飛鳥の水落遺跡の漏刻中国では日時計はほとんど、作られなかった。水時計から始まっている。日本は中国から時計技術を輸入し、日本の最古の時計は、６６０年の中大兄皇子が奈良明日香村で作った漏刻だった。１９８１年に発見されたが、時間精度はかなり正確だったという。３線香時計が、花街の置屋の遊女の持ち時間を管理した店番の机に、線香をまｚ複数の台座あり。客がると、遊女ごとに、線香を立て、時間管理をする。一本の線香が燃え尽きると、客は帰らねばならない。あるいは、延長を届け出なければならない。店番は、残っている線香の長さから遊女の持ち時間を計り、次の客の予約を受け付ける。４古代人は、身体の部位を物差し代わりにした。親指の幅、こぶしの幅、親指と小指を張った長さ、ひじの長さ、足の爪先からかかとまでで測った。まずは親指を当て、より長ければこぶしで測る。こぶし何個分といった測り方をした。５絵画ジャン・ミレーの『晩鐘』のある見方５７５年―５７９年聖ブノワの戒律には、ミサについて、「予言者は日に七回、讃歌を唱えたので、七を聖数として、朝課から夜課までのミサを七回全うしましょう」と。ミサは一切を優先させ、時を告げる合図を聞くや、どんな作業も中止となる。すぐに、祈祷場に向い、遅れたら、皆の前で謝罪。８０２年に、カール大帝は、民衆の心を入れ替え、神を讃えるために、聖職者に定時課に鐘を鳴らさせた。修道士は、夜は心の準備を無駄にしないために、修道服を着たまま横になる。そのため、いつでも正確な時計が必要だった。庶民も生活の中で戒律を守るために晩鐘を重んじた。ミレーは『晩鐘』を描いた動機について、「祖母は、晩鐘が聞こえると、作業を止めさせ、帽子を脱いで『気の毒な死者のために』と祈りをさせられた。その事を考えながら、この絵を描いた」という。その風景を想像しながら、ジャン・ミレーの『晩鐘』を観ると、一風変わったものを感じるのではないか。６１７世紀の中頃までは船の時計は主に砂時計だった。欠点は長い時間を計測できない事だった。７１６世紀に日本にキリスト教が布教されたが、同時に欧州の時計技術を育成が目的だった？フランシスコ・ザビエルが１５５１年に、周防（山口県）の領主・大内義隆と会見した際に、メロディーと鐘が鳴る時計を持参した。１６０９年、スペイン船が千葉沖で難破した時、日本はスペイン船を救助した。お礼に家康にスペイン国王フェリペ３世が置時計を贈欧州人は、完成品を持参したでけでなく、他の欧州の技術を、メミナリオ（専門学校）を造って、時計技術者を育成しようとした。目をつけられたのが、鍛冶師だった。中心は、もちろん、キリスト布教だったが、日本が鎖国をしなければ、もっと早くに技術大国になっていたのでは。８江戸時代、城だけでなく、町中でも鐘で時を知らせた。そして、毎月、聴取料をとられた江戸の時鐘は、日本橋本石町に１７１６年、初めて設置される。日の出前に時刻を修正するため人件費が必要で、町民から毎月、集められた。９小中学校の徒競走はなぜ、ほとんど左回りか心臓の位置から出された結果で、右回りで走ると、遠心力で身体が飛ばされる感じがして、走りにくいという。１０なぜ、時計の文字盤は0ではなく、１２から始まるのか？0が発明されたのはインドで、七世紀だった。その時、数字で時計は既に発明されていた。機械式ではなく、日時計、水時計だったが。その文字盤は１２から始まっていたからです。その後、時計の文字盤は修正されず、１２を頂点に引き続き使用された。時計の文字盤より「0の発見」が遅かったからです。１１ローマ数字の時計は文字盤の４時にⅣではなくIIIIが使われているのか？１４世紀のフランスで、シャルルⅤ世が命じた時計に、Ⅳが使われたことで激怒。IIIIに直させた。以降、時計職人はこの数字を使うようになった。シャルルⅤ世の激怒理由は、自分のⅤからⅠを引くのは不吉だと思ったと。１２カッコウ時計がハト時計に変えられた理由鳩時計が最初、作られたのは１７３０年頃のドイツだった。ドイツ南西部の「シュバルツバルト（黒い森）」では、冬になると、雪で閉ざされるので、近くの木を切って、家の中で木工作りが盛んだった。そこで作られた時計は森のモミに止まったカッコウを模した。鳩時計の原型はカッコウだった。カッコウ時計が日本に入ったのは昭和初期だった。デザインが、鳥の種類がハトに変った。ハトは街の鳥で、山小屋にいるのはおかしい。それでは、なぜ、日本にカッコウのままではいけなかったのか？第一の説ハトのイメージが西洋でも、日本でも良かった。キリスト教世界では、霊魂や精霊の象徴だった。日本では、八幡神の使いとして。特に白いハトは純潔のイメージがあった。第二の説荒ハトは平和のシンボルだった。第三の説カッコウはあまりにもむごい習性があったから他の鳥に卵を育てさせて、卵から孵ったカッコウのヒナは育てさせた鳥の卵を巣の中から落とす憎き習慣のため第四の説カッコウは漢字で書くと、「閑古鳥」となり悪いから掛け時計は、家や店の新築祝いでもらいますが、この漢字では祝いの品にはなりません。僕個人の意見ではこの第四の説が可能性が高いと思うが。