全訳 中医小児科学―中医薬大学全国共通教材

詳細

• タイトル: 全訳 中医小児科学―中医薬大学全国共通教材 de 江 育仁
• ISBN: 4861292018
• ファイル名: 全訳-中医小児科学-中医薬大学全国共通教材.pdf
• 発売日: 2014/03
• ページ数: 462ページ ページ
• 出版社: 江 育仁

通称5版教材の邦訳本です。小児疾患の病因では成人と比べて五志五情によるものが少ないので、内因による発病の辨証は比較的明確となっています。そのため臓腑辨証もあまり複雑でなく、中医基礎理論の知識をまとめるのに非常に解りやすかったです。中国の本は文字の羅列が続いて読む気にならないのですが、方剤の組成については表を上手く使って編集してあり、また方剤名の次には使われている薬が記載されているので、いちいち調べる手間が省け、効率よく読み進めることができました。中医薬大学のカリキュラムでは、小児科は半年間の臨床実習を終えた4年生が勉強する科目なので、あくまでも中医基礎理論、中医診断学を学び終えているという基礎の上で編集された教科書です。でも本書では附録としてキーワードに索引が付けられているので、解らなくなったら索引から読み直すことができるので便利です。そのほか附録には、小児に対する漢方薬について通常使用量、薬効などが分類されています。また漢方薬だけでなく、小児鍼灸（小児はりではない）の穴については、刺鍼の深さ、方向などが詳しく表になっています。小児推拿の穴についても、特に手部の穴位が詳しく図示されているし、手技についても、各論中だけでなく附録で詳しく解説してあります。さらに中医病証名対照表があるので、病証名から関係する章・節を探すこともでき、非常に便利だと思います。これ一冊あれば中医小児科の簡単な辞書としても使えそうですし、漢方薬だけでなく鍼灸や手技療法の方達にとっても価値のある、実用的なバイブル的存在になる本だと思いました。